居酒屋のおつまみコーナーや乾物売り場では、「するめ」や「あたりめ」という名前の商品をよく見かけます。
見た目はよく似ていて、どちらもイカを干したもののように見えるため、何が違うのか気になったことがある人も多いはずです。
一言でいえば、するめとはイカの身を開いて干して作る乾燥食品のことで、あたりめはそのするめを縁起よく言い換えた呼び名です。
この記事では、するめの意味や作り方、あたりめ・いかとの違いについてわかりやすく解説します。
するめとは
するめとは、イカの身を開いて内臓を取り除き、乾燥させて作る加工食品のことです。
保存性が高く、昔から日本各地で作られてきた乾物の一つで、おつまみやおやつとして親しまれています。
そのまま噛んで食べる以外にも、細く裂いた製品や炙って香りを立てた製品など、加工方法によって味わいや食感が変わります。
するめの名前の由来
するめという言葉は、もともとイカそのものを指す呼び方として使われていたとされています。
そこから、イカを干して作る加工品を指す言葉として広まり、現在の「するめ」という使われ方になったといわれています。
言葉の由来には諸説あり、地域や時代によって使われ方に差があった可能性もあるため、一つの説として受け止めておくとよいでしょう。
するめの作り方のしくみ
するめは、おおむね次のような工程で作られます。
- イカの内臓を取り除き、身を開く
- 天日やその他の方法で水分を抜きながら乾燥させる
- 乾燥させた身の形を整え、しばらく熟成させる
- 食べやすい大きさや形に切り分ける
この工程を経ることで、生のイカにはない独特のうまみと硬さが生まれます。
乾燥の度合いや使うイカの種類によって、仕上がりの食感や味わいに差が出るのも特徴です。
するめの種類
するめには、加工のしかたによっていくつかの種類があります。
- 丸干しするめ(イカの形をそのまま残して干したもの)
- 裂きいか(細く裂いて食べやすくした加工品)
- 炙りするめ(表面を炙って香りを引き立てたもの)
- 味付けするめ(調味を加えて食べやすくしたもの)
どの種類も原料はイカの乾燥品ですが、加工の手間や味付けの違いによって、食べたときの印象が大きく変わります。
するめとあたりめの違い
するめとあたりめは、基本的には同じ食品を指す言葉です。
大きな違いは原料や作り方ではなく、呼び方にあります。
「する」という音が、お金をする(失う)ことを連想させて縁起が悪いとされたことから、縁起を気にする場面で「当たり」にかけて「あたりめ」と言い換えるようになったといわれています。
| 項目 | するめ | あたりめ |
|---|---|---|
| 指す対象 | イカを干した加工食品 | するめと同じ加工食品 |
| 呼び方の背景 | 一般的な名称 | 縁起を気にして言い換えた呼び名 |
| 使われる場面 | 日常的な表現として広く使用 | お祝いの席や縁起を気にする場面でも使用 |
そのため、商品の内容自体に違いがあるわけではなく、呼び方の使い分けと考えると理解しやすくなります。
するめといかの違い
するめといかは、原料と加工後の状態が異なる言葉です。
いかは軟体動物の一種そのものを指す言葉で、生の状態でも干した状態でも使われます。
一方、するめは、そのいかの身を開いて乾燥させた加工食品を指す言葉で、生のいかには使いません。
つまり、するめはいかという原料から作られる加工品の一つという位置づけになります。
するめの選び方
するめを選ぶときは、色や香り、厚みを確認するとよいでしょう。
- 身にほどよい透明感や色味があるものを選ぶ
- 乾燥臭ではなく、イカらしい香りが感じられるものを選ぶ
- 身に厚みがあり、しっとりとした弾力が残っているものを選ぶ
用途によっても選び方は変わり、そのまま食べるならしっかり乾燥したもの、料理に使うなら戻しやすい厚みのものが向いています。
するめの保存方法
するめは乾物のため比較的長く保存できますが、湿気や直射日光には弱い食品です。
- 開封後は密閉できる袋や容器に入れて保存する
- 湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい場所に置く
- 長く保存したい場合は冷蔵庫や冷凍庫での保存も検討する
保存状態が悪いと、カビや油の酸化による風味の劣化につながることがあるため、早めに食べ切るか適切な環境で保存することが大切です。
するめの食べ方・使い方
するめは、そのまま食べる以外にもさまざまな食べ方があります。
- 軽く炙って香りを立たせ、おつまみとして食べる
- 細くほぐしておやつ代わりに少しずつ噛んで食べる
- 水やお湯で戻し、煮物や炊き込みご飯の具材として使う
- 細かく刻んで炒め物やふりかけの材料にする
干物でありながら、戻すことで煮物や炒め物などの料理の材料としても活用できるのが、するめの便利な点です。
するめを早く柔らかく戻すコツ
するめを料理に使う際は、戻す時間を短くする工夫をすると調理がスムーズになります。
- 水に浸す前に、ハサミで細切りにしておくと戻る時間が短くなる
- ぬるま湯を使うと、冷水よりも早く柔らかくなりやすい
- 戻し汁にはうまみが出ているため、煮物の出汁として活用するとよい
時短したいときは、細切りにしてからぬるま湯で戻す方法を試すと、調理の時間を短縮しやすくなります。
するめを食べるときの注意点
するめは硬さがあるため、食べ方には少し注意が必要です。
- 小さな子どもや高齢者は、硬さによってかみにくい場合があるため様子を見ながら食べる
- 一度に大きくかじらず、小さくほぐしながら食べると食べやすい
- 塩分を含む製品もあるため、食べる量や頻度を意識するとよい
気になる症状がある場合や持病がある場合は、量や食べ方について専門家に相談すると安心です。
するめが縁起物として使われる理由
するめは、結婚式の引き出物や祝い事の贈り物として使われてきた歴史がある食品です。
長期保存ができ、噛むほどに味わいが出るという特徴が、末永い関係や縁を連想させるものとして好まれてきたといわれています。
こうした縁起の良さを保つために、「する(失う)」を避けて「あたりめ」と呼び換える工夫が生まれたと考えられています。
するめに関するよくある誤解
するめとあたりめを、まったく別の食品だと思っている人も少なくありません。
実際には、原料も作り方も同じ食品を指しており、呼び方だけが異なる場合が多いという点を押さえておくと誤解を避けられます。
また、するめを「いかの一種」と誤解されることもありますが、するめはいかという生物を加工した食品であり、生物の種類を指す言葉ではありません。
まとめ
するめとは、イカの身を開いて干して作る乾燥食品のことで、保存性の高さから昔から親しまれてきました。
あたりめはするめと同じ食品を指しますが、「する」という響きの縁起を気にして言い換えられた呼び名という違いがあります。
いかは原料そのものを指す言葉であり、するめはそのいかを加工した食品を指すという点で位置づけが異なります。
選び方や保存方法、戻し方のコツを知っておくと、おつまみとしてだけでなく料理の材料としても、するめを無駄なく活用しやすくなります。










